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2011年01月15日

ザ・グレートスモーカーvol 8

ラドヤード・キップリングの「許嫁」という有名な詩がある。

ちなみに、ジョセフ・ラドヤード・キップリングとは、
英国を代表する作家・詩人で、代表作に『ジャングル・ブック』
『少年キム』などの作品がある。

1907年に41歳でノーベル文学賞を受賞。
これは2011年現在も文学賞の最年少受賞記録。
ザ・グレートスモーカーvol 8
(Joseph Rudyard Kipling, 1865年12月30日 - 1936年1月18日)

それでは、紹介しよう。

許嫁のマギーは、「私とシガーとどちらを選ぶの」と迫ります。
カリプソのリズムで揺れているようなリズミックで心地よい詩を紹介しましょう。

古いシガー・ボックスをあけて、キューバのスタウト(黒ビール)を一杯くれ。

物事は行きつまり、マギーと私はうまくいかない。

私たちはハヴァナのことでけんかした。よい両切り葉巻のことでもめたのだ。

彼女はなんと頑固だろう。彼女は私をけだものという。

古いシガー・ボックスをあけて――しばし考えさせてくれ

やわらかで青い煙のもやに包まれて、マギーの顔を思い浮かべながら。
ザ・グレートスモーカーvol 8
こんなふうにこの詩ははじまります。
かわいいマギーは、シガーをとるか、
私をとるかどっちかにしてと言う。

ともかく一服しながら考えよう。
どうもこれでは結論が見えているともいえる。

両者を比べてみる。マギーはすてきな美人だ。
しかし年をとれば美しさは消えるだろう。

ララナガとかヘンリー・クレイといったシガーにはやすらぎがある。

しかしどんないいシガーだって、
一時間すれば吸いがらになってしまう。

だがシガーなら吸いがらを捨て、また新しいのをつければいいが、
マギーはポイと捨てるわけにはいかない。

古いシガー・ボックスをあけて――しばし考えさせてくれ
ザ・グレートスモーカーvol 8
ここにはマイルドなマニラがあり、あちらにはやさしい妻のほほえみがある。

さあ、どうするのか。

マギーとは一年のつきあいだが、シガーとのつきあいはずいぶん長い。
その古い友だちをマギーのために犠牲にしなければならないのか。
ついに次のような結論に達する。

女は結局女にすぎない。だがよきシガーは<スモーク>なのだ。

スモークはもちろん煙であり、空になるものなのだが、
男の夢であるかもしれない。
ザ・グレートスモーカーvol 8
ぼんやりした形にならないものに男はあこがれるものだ。

あのジノ・ダビドフ氏もこう言っている。

「妻が私の吸っている葉巻の香りを嫌いといったら・・・」
「妻を代えるしかない。」

「・・・・・」

私 「ノーコメント」


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Posted by けむり屋店長 at 18:56 │ザ・グレートスモーカー