サー・ウィンストン・チャーチルと葉巻
皆もよく知っていると思うが、英国の偉大なる指導者、
ウィンストン・チャーチルは、大変な葉巻好きだった。
一日に少なくとも10本は吸っていたと言われている。
彼のお気に入りの葉巻は、キューバ産の
「ROMEO Y JURIETA」の工場で作られたものであったため、
この工場では、彼のお気に入りの葉巻に「チャーチル」と名付けた。
古いポートワインのような濃密な甘さと複雑な香りが特徴で、
喫煙時間は約110分(個人差有り)と、たっぷり楽しめる葉巻だ。
現在では、長さ約18cm、直径19㎜くらいの葉巻をチャーチルサイズと呼んでいる。
戦時中、物資難の時に贅沢品の葉巻を次から次へと灰にしてしまうチャーチルは、
議会から追求されたほどだ。
戦時中といえば、ロンドン大空襲の際、チャーチルが葉巻をあずけていた
たばこ店から、「閣下の葉巻は無事です」と連絡があったという逸話もある。
彼はまた、大変な酒好きで、マティーニを好んで飲んでいた。
スーパードライなマティーニが好きで、ついにはまったくベルモットを入れずに、
横目でベルモットの瓶を眺めながら、ジンをストレートで飲んでいたようだ。
ちなみに、正面から眺めていると「甘み」が増すので、横目から見るのだそうだ。
これは、アメリカ人が言いだしたことで、フランスがドイツ軍に占領され、
マティーニに欠かせないベルモットが手に入らず、眺めるだけで飲んでいる
チャーチルの頑固さをからかったもの。
酒と葉巻好きなチャーチルと常日頃ソリの会わないモンゴメリー将軍
(ノルマンディー上陸作戦を指揮した英国軍の軍総司令官)が、
チャーチルに書簡を送ったそうだ。
私は酒は飲まない。
たばこも吸わない。
たっぷりと眠る。
それが私が100%
完璧でいられる理由だ。
これに対してチャーチルは
私は酒を飲み、
少しだけ眠り、
次々と葉巻を吸う。
それが私が200%
完璧でいられる理由だ。
と、言い返したそうだ。
頑固でユーモアのある彼らしいと思う。
チャーチルの頑固さのシンボルと言われる
葉巻の持ち方がある。
シガーをシガレットのように2本指ではさむ持ち方は、
チャーチルだけに許されるスタイルと言われている。
(とは言っても持ち方なんて、どう持ってもいいんだが・・・。)
この持ち方って、指が大きく開いてVサインに見えないだろうか?
英国の首相として第二次世界大戦を勝利に導くために
数々の苦難を乗り越えてきたチャーチルですが、
彼の名言の一つに
私は、血、労苦、涙、そして汗以外の何も提供するものはない。
我々は目前にかつてない重大な苦難を抱えている。
我々の目前には、数ヶ月もの長い努力と苦痛が多数待ちかまえている。
諸君は『我々の方針は何か?』と問うだろう。
私は答える、陸海空において神が我々に与えた全ての力を用いて戦うことだ。
今までかつてない、人類の悲惨な犯罪史にさえ無い、途方もない暴政に対して戦うことだ。
これが我々の方針だ。諸君は『我々の目標は何か?』と問うだろう。
私は一言で答えられる、『勝利だ』と。
どのような犠牲を払おうとも勝つこと、どのような悲劇が待ち受けようとも勝つこと。
どれほどその道が長く険しかろうとも。勝利なくして生き残ることはない。
出典: フリー引用句集『ウィキクォート(Wikiquote)』
チャーチルは、葉巻を吸う時にも勝利を信じて
Vサインを自分自身に送り続けていたのだと言われている。
(ザ・シガー・ストーリー葉巻をめぐる偉人伝 参照)
「自分自身の勝利」を信じて、たまにはチャーチルスタイルで
マティーニ片手に葉巻を燻らせてみてはどうだろう。
今回登場した葉巻
ロメオyジュリエッタ チャーチル
1本 2,800円
喫煙時間:約110分